営業とは「聞く」に有り
かつて私が担当した営業先に、誰もが尻込みをする得意先の部長がいました。
強面で無口。なかなか懐に入れないような方でした。口と開くと自然、高圧的なところがあり、相対すると、どうしても萎縮してしまいます。
そのような理由からか、私が担当するまで、その得意先の売り上げが上がることは有りませんでした。
さて、私がその得意先の担当になったのは今から5年ほど前。
もちろん私も最初は萎縮してしまい、なかなか思ったような営業トークは出来ませんでした。
ただ、私の営業信条として、そのような難しいお客様こそ、自分を鍛えてくれる第一の味方と考えています。
私は怯まずに通い続けました。
一ヶ月、二ヶ月、三ヶ月、、、一向に売上を作ることは出来ません。
それでも私は誠実に、お相手の話を聞き続けました。お相手が話された内容を記憶し、持ち帰り、自分なりに調べて、次の営業に臨みました。
そのような私の姿勢を、じっと見られていたのでしょう。その得意先の部長様は少しづつ私に仕事を回すようになったのです。
私は売上が全く無い時も、売上が好調になった時も、変わらずにその部長様の話を誠心誠意、お聞きしました。
それが、結局のところ、相手との心の距離を埋め、信頼関係を築いたことになったと思います。