順応性の高さから生じてしまう、向上心と創造性の欠如
私の場合、順応性の高さが長所であると同時に、短所でもあります。誰かの迷惑になる可能性がある場合を除いて、色々なことをそのまま受け入れて、現状に満足してしまうので、どうしても向上心や創造性に欠けてしまうところがあるのです。
イギリスの水道の蛇口は今でもお湯と水の2つに分かれていることが多く、冬に洗顔する際など非常に不便です。しかし、私は慣れてしまえばそれが普通になり、気にすることもなくなっていました。ある日、同じ日本出身の友人の家に行ったとき、不便だからと使用済みのペットボトルを利用して2つの蛇口をつなげ、お湯と水を混ぜられるようにしているのを見て、感動すると同時に、自分の短所に気付いたのです。
不便なことや理不尽なことでも、すぐに順応してしまうので、逞しく生きるのは良いことですが、向上心があってこそ得られる、人間としての成長の妨げになってしまうのです。